あるいは、細い甘草は性質がやや寒く、陰火を瀉すことができるが、陰虚火動の症候にも多用できるのか?と問うかもしれない。 ああ!甘草は瀉火の品であり、元々は細い甘草だけについて云ったのだが、細いものが瀉火するのに、太いものはかえって火を助長するのだろうか? [傍注:また見事に弁明した。] ただし、甘草で瀉火する場合、急症には多用できるが、緩症には重用しにくい。緩症は虚症が多く、虚であれば胃の気が必ず弱く、 甘草の性質は甘すぎるため、多用すると消化しにくく、膨満感の恐れがある。 少量ずつ用いる方が、甘温の性質で自然に大熱を退けることができるだろう。もし陰虚の症候であれば、まさに胃が弱いので、どうして多用できようか?太いものは少量用いるべきであることは言うまでもなく、細いものでも多用すべきではない。
あるいは、甘草は薬の中で調和の味に過ぎず、大した関係はないと思うかもしれない。この議論は甘草を軽視している! 甘草は実際に重用することで効果を上げ、また調剤することで効能を発揮できる。薬の中で欠かせない味であり、あってもなくてもいいものではない。 あるいは、甘草は平凡に見え、世間の医者は皆これを軽視しているのに、先生だけが重用するのは、人とは好みが違うからか?と問うかもしれない。 曰く、甘草は命を救う薬である、どうしてこれを軽んじることができようか?誠に 上、中、下の解毒 の妙を観れば、神効は比類なく、甘草は重用すべきで軽視すべきではないと悟るだろう。ましてや百薬を調和する特別な功績があるではないか。 [傍注:甘草は 国老 と称されるのに、どうして軽視できようか?]